NO.3
書  名 投資苑
著者/訳者アレキサンダー・エルダー/福井 強
発行所パンローリング
価  格5,800円
 
 
 

「投資苑」からの抜粋


 


(あなたに不利なオッズ)

  証券取引所、監督機関、ブローカー、そして投資アドバイザーたちはマーケットのおかげで生計を立てているのであり、その一方で、トレーダーたちは数世代にわたりマーケットから姿を消し続けているのです。マーケットは敗者の新たな供給を常に必要としているのです。それは、古代エジプトのピラミッド建設にはそれに従事させる奴隷たちの新たな供給が常に必要であったこととよく似ています。敗者がマーケットにおカネをせっせと運び込むこと、それがトレーディング業界の繁栄のためには不可欠なのです。


(マネー・マネジメント計画の欠如)

  トレーディングを習得するのに数年はかかるものと考えてください。元手としては、2万ドル以上使ってはいけません。そして、いかなる場合も、1トレードに対して、自己資金の2%以上を失ってはいけません。要するに、少ない自己資金の中の小額の損失から多くのことを学びとるのです。
  アマチュアは事前に損するものと考えないし、それに対する用意ももちろんできていません。資金不足をかこつことは、トレーディングに対する自己抑制の欠如と現実的なマネー・マネジメント計画の欠如という2つの認めがたい真実から逃避するための方便にすぎないのです。


(トレーディングにおける基本項目) 

  トレーディングで成功者となるためには、次の3つのトレーディングにおける基本項目をマスターする必要があります。すなわち、健全な自身の心理状態、理にかなったトレーディング・システム、それに良いマネー・マネジメント・プランの3つです。この基本項目は三脚の3本の足のようなもので、ひとつでも欠けると成り立たなくなってしまい、その上に立つ人もろとも転げ落ちてしまいます。トレーディングで勝てない人はこのうちのひとつ、ないしは2つのみに立脚してトレードしようとしているのです。多くの場合、彼らはトレーディング・システムのみに注意を集中しています。


(自分をコントロールする)

  船乗りは大海をコントロールすることはできませんが、自分をコントロールすることはできます。彼は潮流や天候のパターンを学びます。彼は安全な航海術を学び、経験を積みます。そうして彼はいつ海に出て、いつ港に退避すべきかを知るのです。成功する船乗りは自分の知恵を利用します。


(群衆はトレンドを形成する)

  群衆はバカげているかもしれませんが、あなたよりは確実に強力なのです。群衆にはトレンドを形成する力があります。決してトレンドに逆らってはいけません。もしトレンドが上向きであれば買いからのみ入るか、傍観するかにすべきです。「価格が上がり過ぎているから」という理由で決して売りから入ってはいけません。決して群衆に議論を挑んではならないのです。あなたは群衆と共に走る必要はありませんが、決してそれに向かっていくべきではないのです。


(将来の予測)

  トレーディングでカネを儲けるために、あなたは将来の予測などする必要はありません。あなたはマーケットから情報を抽出し、ブルかベアのどちらが支配的かを判断しなければならないのです。あなたは支配的なマーケットの集団の強さを計測し、現在のトレンドがこの先も継続するかどうかを結論づけなければならないのです。そして同時にあなたは、トレーディングにおける長期的な生存と利益の着実な蓄積を目的とした保守的なマネー・マネジメントの手法を実践しなければなりません。あなたは自分の心の動きをよく観察し、欲と恐怖に引きずり込まれないようにしなければなりません。これらのことを忠実に実行するトレーダーはいかなる予想屋よりも成功することでしょう。


(チャート)

  ブル・マーケットでは、価格は週の前半、つまり月曜から火曜日にしばしばアマチュアの利食いのために安値を付け、それから木曜から週末の金曜日にかけて新高値を付けにいく傾向があります。反対にベア・マーケットでは、高値は月曜ないし火曜日に付けることが多く、木曜から金曜日の週末にかけて新安値を付ける傾向があります。
  日足、週足の引け値はプロのトレーダーの行動を反映する傾向があります。彼らは1日中マーケットを見ていて、相場の変化に反応し、引け際に特に活発になります。彼らの多くはポジションを翌日に持ち越すことを避けて、1日の最後で利食うのです。


(トレンド局面におけるトレーディング)

  トレンド局面におけるトレーディングとトレーディング・レンジにおけるトレーディングには、各々異なる戦法が必要です。上昇トレンドに買いから入るか下降トレンドに売りから入るかした後、あまり性急にトレンドが終了したと結論を急がないようにすべきです。シート・ベルトをしっかり締めてトレンドが続く限り、それにしがみつくべきです。反対に、トレーディング・レンジの局面でトレーディングする場合、あなたは素早く動かねばなりません。そしてわずかの相場反転の兆しも見逃さず、ポジションを素早く手仕舞うのです。


(ブレイクアウエー・ギャップ)

  もしマーケットが長期にわたるトレーディング・レンジから急激な出来高の増加を伴ってギャップを空けて抜け出し、高値または安値の更新を続けた場合、おそらくあなたが相手にしているのはブレイクアウエー・ギャップなのです。もし価格が上方にギャップしたならば、買いから入りストップをギャップの下端に置きます。本物のブレイクアウエー・ギャップはまずほとんど埋まることはありません。下方トレンドの場合にはこの手順を逆にしてください。新しいトレンドが始まったばかりのときに、押しや戻りを待つことは、相場に乗り遅れて指をくわえて見ているということになりかねません。


(ゆでカエル)

  トレーダーは損に対して、いわゆる、ゆでカエルと同じような反応の仕方をします。すなわち、カエルをお湯が沸騰しているナベに投げ込むと、カエルは瞬間的な苦痛に反応して飛び上がります。しかし、カエルを冷たい水に入れて、ゆっくりと水を熱していった場合、カエルはお湯から飛び出さずに、釜ゆでになってしまいます。同様に、突然の価格の変化がトレーダーたちを襲うと、彼らは苦痛から飛び上がり、損したポジションを処分しようとします。しかし彼らの損失が徐々に増えていく場合、この同じ敗者たちが非常に忍耐強く損に耐えようとするのです。


(感情は成功の敵)

  気分が高揚することと、カネ儲けを同時に成し遂げられる人はどこにもいません。つまり、感情は成功の敵なのです。欲望と恐怖は確実にトレーダーを破滅へと導くのです。あなたは、カンやひらめきの代わりに、自分の知性を使ってトレードしなければなりません。
  儲けに目がくらむようなトレーダーは、裁判の最中にカネ勘定を始める弁護士のようなものです。損を出して、気分を取り乱すトレーダーは、手術中に血を見て卒倒する外科医のようなものです。本当のプロフェッショナルというものは、勝っても負けてもあまり興奮したりしません、


(過去から学ぶ)

  トレードの「前と後」のノートをつけるようにしてください。ポジションを持ったらすぐにチャートを打ち出して、ノートの左ページに貼付し、売買を行った主な理由を書き留めておきます。そしてトレードを今後、どのように管理するのかについてのあなたの計画を書きます。
  ポジションを手仕舞うとき、チャートを再度打ち出して、ノートの右ページに貼付します。手仕舞った理由を記入し、良かった点、悪かった点をリストにします。こうしておけば、あなたの手元には、自分のトレードとそれに関する考えの視覚的な記録が後に残るのです。このノートは過去の経験からあなたが学ぶ助けになり、自分の思考の盲点を発見するのに役立ちます。過去から学び、自分の経験を糧にしてください。



※ ( )内タイトルは勝手につけました。


 
 
 
鉄 太 郎 の ナ ル ホ ド と 納 得
 


トレードで継続的に儲けるということは、とんでもなく難しいことかも知れない。

 ★脳外科医のように正しい知識と正しく執行する技術を持たねばならない。
 ★高層建築物の上で働く鳶職のように恐怖心を克服しなければならない。
 ★企業家のように資金計画に基づいた経営をしなければならない。
 ★航海士のように船を出すべき時と出してはならない時を知らねばならない。
 ★カジノを打ち負かすブラックジャックプレーヤーのように確率に強くならねばならない。