NO.4
書  名 魔術師たちの心理学
(トレードで生計を立てる秘訣と心構え)
著者/訳者 バン・K・タープ/柳谷雅之[監修]
発行所パンローリング
価  格2,800円
 
 
 

「魔 術 師 た ち の 心 理 学」 か ら の 抜 粋


 


(何が本当に大切か)

 ・勝ち組のプロはリスクを管理している。リスクを管理することは、持って生まれた
  性向に逆らうものなので、強い自己統制がいる。
 ・やり手の投資家の成功率は35%から50%。彼らは値を予測するのが上手
  だからうまくいくのではない。利益の額の方が損を上回っているのだ。これに
  は多大な自己統制が必要である。

 ・堅実な投資家は逆張りをする。だれもが恐がることをするのだ。忍耐強くてチャンス
  が来るまで待てる。これもまた自己統制を要する。



(利幅の大きい売買を狙え)

  @相場が大きく動くときをとらえて仕掛けるA初期のストップは妥当な範囲で小さく設定し、損失は数ドルかそれ以下に必ず抑える、Bたとえ利益を失うことになっても初期のストップには従う、そして、C大きな利益が見えてきたらすかさず捕まえることが大事になる。このような売買を選ぶと勝率は35%以下になるが、それでも儲けはとても大きい。



(ポジションサイジングを最適に)

  期待値がプラスのしっかりしたシステムがあれば、損失も利益もポジションサイジングで決まるからだ。少しだけ儲けることもできるし、大儲けもできる。どんなにシステムが良くても、ポジションサイジングによっては破産することもある。



(最悪の事態に備えて心の準備を)

  訪れるかもしれない破局に備えることも必要だ。思いつくかぎりの悲惨な状況を思い描いてみる。もし予想外の値動きショック(激動)が一日か二日続いたらシステムはどうなるか。



(トレンドフォローの長所)

  トレンドフォローの長所は単純である。あなたはいかなる市場でも、主要な動きを決して逃すことはないだろう。観察している市場が下降から上昇に転じるならば、いかなるトレンドフォロー指標も、「買い」の合図を出すにちがいない。残るのはただ「いつか」という問題にすぎない。それが大きな動きであるならば、その合図を受け取るだろう。トレンドフォロー指標が長期的になればなるほど、取引コストは低下するが、これはトレンドフォローにとって確実な長所である。



(トレンドフォローの短所)

  トレンドフォローの短所は、指標が大きな利益を生む動きと、短期間の利益を生まない動きとの違いを探知できないことである。その結果、トレンドフォロー派は、トレンドフォロー信号がすぐに自分に不利に転じると、だましに遭い、小さな損失を出すことがよくある。だましは積み重なることがあり、トレンドフォロー派を心配させ、その戦略を放棄する誘惑に駆り立てる。
  ほとんどの市場では、その期間のうちの多くは、トレンドのない状態で経過する。  トレンドのある期間は、せいぜい全体の15〜25%にすぎない。しかし、トレンドフォロー派は、大きなトレンドを見逃さないよう、こうした不利な市場でも取引する準備ができていなければならないのである。



(ファンダメンタルトレーディングへの序章)

  ファンダメンタル分析には、実際には歴然たる限界がある。可能性のある最善のファンダメンタル分析の結果といえども、気の毒なほど不正確である。すべてを正しく行い、本当のファンダメンタルについての専門家の洗練された分析に依拠するならば、たぶん、特定市場は将来の漠然とした時期に、上昇方向へ「大きな」動きをするだろうと結論づけできるはずだ。つまるところ、ファンダメンタル分析は、将来の価格変動についての方向と概略的規模しか教えてくれないのである。いつ価格変動が始り、あるいは正確に価格がいくらにまで達するかについてはめったに教えてはくれない。しかし、将来の価格変化の方向と概略的規模を知っていることは、トレーダーにとってはたしかに計り知れない価値のある決定的情報と思われる。



(どのようにファンダメンタル分析を採用するか)

  自分自身、ファンダメンタル分析をしようとは思わない。わたしたちが時間を割かなくても、この仕事には、あなたやわたしよりもはるかに適任な、真のファンダメンタル専門家が自分の全時間を奉げており、しかもその結論は無料で簡単に利用できるのだから。



(タイミングは重要だ)

  あなたが衝動的で、あまりに性急に市場に仕掛ける場合には、短期間の取引で多額の金を失うことがある。辛抱強くあって、市場がそうあるべき方向にトレンドし始めるときを、テクニカル指標が告げる仕組みにすることだ。



(期待値と勝てる確率は別物)

 1.期待値と勝てる確率は別物である。すべての売買で勝ちたいと思うのは人
   の常である。そのために確率の高い仕掛けのシステムに傾きがちになる。
   しかしそのようなシステムには大損の可能性もあり、期待値がマイナスになる
   こともよくある。だからリスクは常に期待値に沿って決めること。
 2.プラスの期待値が高くても、やはり損をすることはある。1回に大金をつぎ込
   みすぎて負けると、立て直すのは難しい。



(ボラティリティ)

  デイトレーダーは1日の終りにポジションを解消する。そのため、その日のうちに手仕舞いをすることを考えると、大きな利益を手にするには、大きなボラティリティを持った取引市場で売買する必要がある。デイトレーダーにとっては特定の通貨市場、株価指数、債権市場がマーケットとして適当だろう。



(マーケットの方向性)

  一般的に、人々は上げ相場か下げ相場で利益を得ることができる。しかしマーケットには3種類の方向性がある。上昇、下降、横ばいである。マーケットが急速に上昇したり下降したりするのは全期間の15〜20%である。大部分の期間は横ばいなのだ。マーケットに動きが出れば、いつでも仕掛けられるようにしておかなければならない。



(ランダムエントリー)

  ランダムエントリーシステムは、ランダムエントリー、三倍のボラティリティ・トレイリングストップ、そして1%のリスクを取るマネーマネジメントから成っており、100%の投資効率を達成している。



(チャネル・ブレイクアウト−1)

  トレンドフォローとしてマーケットの主要なトレンドは決して見逃さないという目標を持っているとしよう。どのような仕掛けのシグナルが使えるだろうか。お決まりの答えは「チャネル・ブレイクアウト」である。基本的に過去X日間の最高値で買いを、最安値で売りとする。新高値のひとつで仕掛ければ、上昇トレンドに乗り損なうことはない。同じように新安値で仕掛ければ、下降トレンドに乗り損なうことはない。



(チャネル・ブレイクアウト−2)

  チャネル・ブレイクアウトには何千通りもの使い道がある。仕掛けのシグナルとして使う場合には、大きな相場の流れを見逃すことはないだろう。なぜならば、@チャネル・ブレイクアウトがなければ大きなトレンドが発生することはない、Aシグナルをたまたま見逃してもトレンドが正確なものであれば、新しい仕掛けのシグナルが繰り返し発生する――からである。



(仕掛けのテクニック)

  ウイザードのひとりであるエド・スィコータは、「仕掛けのテクニックはマーケットの長期チャートを見ることだ」と言っている。彼は図8.2のようなチャートを壁に貼り、部屋の反対側に行ってそれを眺める。もし、部屋の反対側に行ってもマーケットのトレンドが明確であれば、そのトレンドの方向で相場を仕掛けることに躊躇しない。



(移動平均)

  株価が年間平均を上抜いたら株を購入し、年間平均線を下抜いたら売却するという戦略は長期保有戦略を大きく上回る。



(ブレイクアウト)

  仕掛けについてのもうひとつの重要ポイントは、ブレイクアウトが出来高の急増を伴っていることにある。例えば、オニールは、ブレイクアウトが発生したときの出来高は、少なくともその株の平均出来高の50%増であると言っている。この出来高の急増はオニールの参入手法の最も重要な点であるが、これに従う人は少ない。多くの人はカップ・アンド・ハンドルなどの単純なブレイクアウトを確認するだけだ。出来高を乗物の質量と考えてみよう。重量の大きいトラックが急速にスタートしたならば、簡単に道を曲ったり止ったりすることのできる小型車に比較し、前に進み続ける可能性が大きいのである。



(プロテクティブストップ)

  プロテクティブストップは赤信号のようなものだ。通り抜けることもできる。しかしそれは賢いことではない。町中の赤信号を無視して走り抜いたならば、目的地に、早く安全にたどり着くことはできないだろう。



(時間ストップ)

  多くのトレーダーや投資家は、持っているポジションが早い時期に思いどおりの方向に行かないのであれば、将来もうまくいかないだろうと言っている。このためひとつのストップの手法として時間ストップがある。時間ストップとは一定期間内に利益を得ることができなければ(あるいは一定以上の利益を上げなければ)、ポジションを解消することである。



(マーケットから撤退)

  取引のなかで最も重要な要素はトレーダー自身だ。そのトレーダーが100%の力を発揮できない時期に出くわすことがある。この時期はマーケットから撤退すべきだ。大きな失敗が予想される時期としては、@離婚あるいは重要な人と別れたとき、A大切な人が亡くなったり入院したとき、B子供が生まれたとき、C自宅あるいは事務所を移転したとき、D心理的に落ち込んだり燃えつきたとき、Eマーケットにのめり込んでいて、マーケットに動きがないような場合も、ポジションが1回で倍増するようなとき――である。こうした時期は手持ちのポジションをすべて精算するべきだろう。
  旅行に行くときも心理的ストップを考えるべきだ。。例えば、休暇を取る場合、その期間は相場から遠ざかり、ポジションは解消するのだ。出張中でマーケットを見ることができない場合にも手仕舞いするべきである。これら心理的なストップは最も重要な手法である。この手法を使うことを強く勧める。



(トレイリングストップ)

  トレイリングストップは、一種の数式アルゴリズムに従って、定期的に調整がなされるものだ。ランダムエントリーシステム(第8章参照)は、取引が有利な方向に動いたときだけ毎日の終値から調整されるようにトレイリングストップにボラティリティの三倍の幅を持たせてあった。例えば初日の取引の後、価格が自分に有利なほうに動くか、あるいは変動幅が縮小する場合には、トレイリングストップは自分に有利なほうに動いているのである。まだ損失が出ているかもしれないが、それは有利な方向に確実に動いている。つまり、あなたにとって不利な方向に市場が動いていたとしても、損失を被るだろうが、その損失額は当初設定したストップで手仕舞うほど大きくはないだろう。



(移動平均トレイリングストップ)

  移動平均トレイリングストップも、よく用いられるもうひとつのトレイリングストップである。価格が特定の方向へ移動している場合、移動平均がゆっくりと価格の後を追うため、ストップとして利用することができる。



(ドローダウン後の回復)

  表12.1を見ていただきたい。収支をトントンに戻すためにつまり、さまざまな規模の損失を回復するのにいくら稼がなければならないかに気づいてもらいたい。例えば、20%までの損失なら、やや大きな利益を得れば損益を均衡できる(すなわち25%以上である必要はない)。

表12.1 ドローダウン後の回復

           ドローダウン           回復のための利益
             10%                11.1%   
             20%                  25%
             30%                42.9%
             40%                66.7%
             50%                 100%
             60%                 150%
             75%                 300%
             90%                 900%

  しかし40%減少すると、損益をトントンにするには66.7%の利益を必要とする。50%の損失では100%の利益を要する。50%以上の損失については、巨大な利益がなければ損益をトントンできない。あまりに多くをリスクにさらし、そして損を出すと、完全に回復するチャンスはきわめて小さくなるのである。 



(ポジションサイジングシステム)

  機能するポジションサイジングシステムは、稼いでいるときにポジションサイズを大きくするよう要求する。それは、賭け、トレード、および投資のいずれにも当てはまるのである。



※ ( )内タイトルは勝手につけました。

 

 
 
 
鉄 太 郎 の ナ ル ホ ド と 納 得
 


  相場で継続的に勝ち続けるためには何が大事か。
  
  <大事なこと>
   ○損切りを徹底して行うための自己統制
    ・損切りは自己との戦いである
   ○大切な資金を失わないためのポジションサイジング
    ・期待値が1,0以上のシステムもポジションサイジングが悪ければ破産する
   ○最悪の事態を想定した対策を持っていること
    ・ストップ安、ストップ高が連続しても株式資産を大きく傷つけてはならない
   ○資金を10%以上減らさないこと
    ・資金を50%減少させると回復には100%の利益が必要
   ○ランダムな市場でもボラテリティが大きくて損切りを1%で行えば勝てる
    ・相場で勝つために株価の予測は必要ない
   ○チャネルブレイクアウトは大きなトレンドを逃さない
    ・過去 X日間の高値または安値のの更新なくしてはトレンドは発生しない