(第一章 勝ち組投資家の心構え)



  7.危険な仕事をしているという意識は常に持っておく必要がある

 


  株式売買は、特定の銘柄を買い、その銘柄の株価が上がれば儲かり、下がれば損をするという点において、ルーレットに似ています。実際にルーレットと同様の掛け方をする人もいますから、ギャンブルという一面も持ち合せているのです。しかし、安く仕入れた株を高く売って利益を出すという面から見ると古来から存在する商いの原点とも言えます。商人は、品質が高くて割安な商品を仕入れる為にあらゆる手段を使って情報を入手し、世界中のマーケットの中から商品を調達します。又、高く売るために何処で、何時売ると一番高く売れるかを考えます。又、商品が売れ残った時の対策も立てておきます。

  株式売買で継続的に利益を出す為には、商いという考え方に立って、売買を行うことが必要です。市場調査の面からは、為替相場、金利の動向、日経平均などについての観察を欠かすことはできません。商品調査の面から、特定銘柄のファンダメンタル分析およびテクニカル分析が重要です。実行に当たっては、各種調査に基づいて売買のタイミングを図ります。破産をしない為には、資金管理、リスク管理を徹底する必要があります。

  株式売買は、非常にリスクの高い投資であるという考え方が、日本には浸透しています。確かに従来のように証券会社の薦める銘柄を売り買いしていたのでは、ルーレットにお金を掛けているのと変わりません。(本当は、ルーレットの方が危険性は少ないのですが)その結果、株式売買は危険であるという考え方が日本中に蔓延したのです。この責任の一端は、証券会社およびその業界にあります。 株式売買を事業だと考えて、真面目に市場調査、企業調査、株価分析、リスク管理、資金管理を行えば、一般の事業と同程度のリスクに治まるのです。

  全ての仕事はリスクを伴っています。農家には農家のリスク、商店主には商店主のリスク、土木作業員には土木作業員のリスクがあります。みんなリスクを背負って生きているのです。大企業に勤めている人も、将来リストラというリスクを抱えているのです。 株式売買だけにリスクがあるという訳ではありません。しかし、建築作業者に例えると高所作業者と同程度のリスクが常に存在していると意識しておくべきです。十分な経験と注意深さがあれば、リスクは極めて小さくできます。