第二章 勝ち組投資家の戦略



  
 
   「取引のためのシステム的なアプローチを手にした時点で、すでに競争相手
     よりも数光年も先んじているのである」


                                     (ラリー・ウィリアムズ)




   1.株式売買をゲームとして捉える
  
 

  株式売買に取り組むスタイルとしては、一般的には、投資、投機、ギャンブルの3つがあります。投資の場合は、企業の価値、将来性に着目し、目星をつけた企業の株を長期で保有し、配当、値上がりをねらいます。バフェット氏が典型的な例となります。投機の場合は、株価が上がる、又は下がると予測した企業の株を比較的短期で、売買することにより利益を上げることを狙います。株式トレーダーの多くが例となります。ギャンブルの場合は、株が上がるか、下がるかを予想して一発勝負を掛けます。一般投資家の中に多くいます。ギャンブラーは予想屋に頼りますが、一般投資家は証券会社などに頼ります。

  最悪なのは、証券会社、証券アナリスト、証券投資関係の雑誌などに頼って株式売買を行なう一般投資家です。証券会社の営業マンなどは、既に新鮮さのなくなった情報にもとづいて、ほとんど上がりきった株を薦めます。一般投資家は、該当企業の株価が上がるのを見て安心して買います。しかし、大方の場合は、一般投資家が買い出動するあたりが天井となります。一般投資家は、下がるのを見ても、押し目だと思い買い足したりもします。その株は上がるどころか、どんどん下値をつけ、売るに売れなくなり塩漬けとなります。これは当然といえば当然のことで、一般投資家が買いきったところで、誰も買うものがいなくなるので下がるのです。株を買うことを薦めた人たちは、自分達の株を売り抜けることが出来て、良かったと一安心しているのです。

  バフェット氏になるのも難しい、一流株式トレーダーになることも難しい一般投資家は、ギャンブラーになるしかないのでしょうか。ここに1つの答えがあります。株式売買をゲームとして捉える方法です。ここでは、トランプゲームの1つであるポーカーをイメージして下さい。

  皆さんは、ポーカーを楽しんだことがあると思います。例え、なかったとしても大凡のルールはご存知でしょう。ツーペアー、スリーカード、フラッシュ、ストレート、ストレートフラッシュなどの役を競い、役の位によって勝敗が決定するという単純なルールによって成り立っています。しかし、ゲームとしての奥は深く、相手の手を読み、降りる、確率に基づいて新しいカードを引く、掛金を大きくする、はったりを噛ますなどのゲームの技術が、勝敗を大きく左右します。株式売買に応用できるのは、@手が悪ければ降りることができる、A役を作るには確率が重要である、B相手の手を読む、C勝てると思ったときに大きく掛けることができるなどです。

株式売買をゲームとして捉えて行なうメリットはたくさんあります。

証券会社などの危険な情報に頼ることなく、又自分の研究した不確かな予測にも頼ることなく、ゲームに勝つための技術を磨くことが重要であると分かります。ポーカーのプレイヤーは過去の配布カードを研究して、配られるカードを予測することはしません。ひたすら、ゲームの技術を磨くのみです。

  □10回の内、9回小さく負けても、1回だけ大勝ちをすればトータル
    では勝てるということが分かります。即ち、条件の整った時だけ勝負
    すれば勝てるということが分かります。

  確率によって勝負することにより、負け続けることはない、又、勝ち
    続けることもないことが理解できるようになります。

  4回〜5回程度のプレイでは、負け続けることがあることを理解でき
    るようになります。例え、技術が上達したとしても、安定的に勝てる
    というためには20〜30回以上のプレイ回数が必要であることが分
    かります。

  改めて、株式売買の各々のスタイルについて、成功するための条件を考えてみましょう。


【投資】 成長株、VALUE株を発見出来る能力と数年資金を寝かしておけ
      るだけの潤沢な資金が必要です。

【投機】 相場の動きを的確につかまえ、瞬時に判断する能力と不測の事態
      にも、うろたえることなく対処できる胆力も必要です。

【ギャンブル】 どぶに捨てても惜しくない資金が必要です。しかし、考えてみ
      れば、競輪、競艇、競馬、パチンコ、宝くじなどより還元率はいい
      ので、ギャンブルとしてはお薦めです。

【ゲーム】 個人の頭脳、身体的能力などは、大きく影響しません。必要な
       のは、ゲームに勝つための技術です。

  潤沢な資金も、並外れた個人的能力も持たない私を含めた一般投資家は、株式売買をゲームとして捉え、技術を磨くことが成功への近道であると確信しています。