(第二章 勝ち組投資家の戦略)



  2.株式売買において勝ちセオリーを見つける

 


  コインを投げて、表か裏を当てるゲームは、不正なことをしないという条件付きで、勝ちセオリーのないゲームであるといえます。次に表か裏が出る確率は、過去に出た確率に左右されないのです。

  株式売買には勝ちセオリーがあるのでしょうか。「マーケットの魔術師」シリーズに登場するほとんどののトレーダーは、年間ベースでは常勝しています。1987年のブラックマンデーの発生した年でさえ、年間では勝っているのです。この事実は、株式売買には勝ちセオリーがあることを物語っています。彼らの方法論は様々で、特殊な才能、特別な調査方法、特別なシステムなどがあって、そのまま真似ることはできませんが、株式市場から継続的に利益を上げる方法が存在することを確信させてくれます。

  株の値動きは、ランダムであるということを証明しようとする「ランダムウォーク理論」が正しければ、株の値動きによって継続的に利益を上げ続けることは難しいでしょう。しかし、株の値動きはランダムではありません。非常に癖のある動きをします。

  1つは、ヒステリー現象です。「ある材料に対して過剰反応をする」ことが良くあります。最近の例としてはインターネットバブルがあります。インターネット株を象徴するソフトバンクですが、1999年2月には1万円以下だった株価は、1年後の2000年2月には約20万円迄上がり、そこを天井として、その後下がりつづけ、1年半後におよそ9000円にまで(3分割換算:実際の株価はおよそ3000円)落ちました。

  短期的な癖としては、「上がり始めた株は上がり続ける可能性が高い、下がり始めた株は下がり続ける可能性が高い」、長期的な癖としては、「上がった株は下がる、バブルははじける」といったものがあります。

  これらの癖は、人間のもっと儲けたいという欲望と、お金が無くなって生活できなくなるという恐怖心からきていますから、時代が変わっても、相場に参加する人が変わっても、投資対象が変わっても、それらの感情は変わりません。その癖を掴んで売買システムを構築すれば、どんな相場でも儲けることが可能となります。