(第二章 勝ち組投資家の戦略)



  7.デイトレーディングを検討してみませんか

 


  手数料自由化の前から株式売買を行っている方の中には、デイトレーディングは破産への近道であると思われている方が多いと思います。確かに手数料が往復で2%取られて、スリッページ(売買執行値差)が1%あるとすれば、1日で3%以上の利益を上げなければ儲かりません。もしボラティリティ(株価変動率)が3%であれば、当日の最安値で買って、最高値で売っても利益がでないのです。手数料自由化の前の条件下では、デイトレーディングは破産間違いなしのトレードだったのです。

  現時点(2003年9月)では、定額性の証券会社を選べば、ほとんど手数料は無視できる程小さくなっています。日経225先物の場合、デイトレーディングならば、往復の手数料が2千円の証券会社もあります。又、日経225先物で取引すれば、現物株と比較して、流動性の高さからスリッページを小さく押さえることも可能です。こんなにも前提条件が変わっているわけですから、デイトレーディングを見直す価値はあるのではないでしょうか。

  デイトレーディングは、地味な売買スタイルです。ポジショントレーディングが成功した時の利益の大きさを知っている人には、例え利益が継続的に上がっても、物足らないと感じる人も多いでしょう。しかし、ポジショントレーディングはリスクの大きな売買スタイルです。株価の動きのおよそ半分は、自分のポジションの逆に動きます。逆に動いたときの対応を的確に出来るでしょうか。企業が隠していた重大事項が露呈した時の暴落に耐えられるでしょうか。数年に一度は発生する大暴落に耐えられるでしょうか。私には、ポジショントレーディングは運任せの売買スタイルと映ります。

  デイトレーディングは逆に堅実な実業であると思います。年間の期待値が1.0以上(出来れば、1.5以上が望ましい)の売買パターンを選んで、毎日売買することによって、長期間では確実に利益を出すことが出来ます。株価が暴落しようが、暴騰しようがほとんど関係ありません。怖いのは、ボラテリィティが小さくなることくらいです。

デイトレーディングのメリットとデメリットを上げておきます。

 <メリット>
  〇夜間、地球の裏側で発生する不測の事態について心配する必要がない。
  〇デイトレードでは、欲望や恐怖心に負けてトレードルールを曲げる可能性は
    少ない。
  〇含み損を持たない。
  〇損切りを最小レベルで実行できる。
  〇取引機会が多い。

 <デメリット>
  ●大きな変動を捉えることが難しい。
  ●手数料、スリッページの利益に対する割合が大きい。
  ●一日中、板を見ておく必要があるトレードパターンが多い。